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ニュージーランド産のマヌカハニーが最も有名な理由とは!?

ハチミツのなかでもマヌカハニーは特別――

マヌカハニーと言えばニュージーランド産――

健康意識の高い人であれば上記の事実をなんとなくご存知でしょう。

しかし、明確な理由まで分かる人はそれほど多くはないはず。「なぜニュージーランド産のマヌカハニーは特別なのか――」、ここでは、ニュージーランド産のマヌカハニーが世界的に知れ渡った理由についてご紹介します。

イギリスのことわざ「蜂蜜の歴史は人類の歴史」

本題に入る前に、ハチミツの凄さが分かるエピソードをひとつ。

イギリスには「The history of honey is the history of mankind」(蜂蜜の歴史は人類の歴史)ということわざがあります。

地球上のミツバチの歴史は一千万年〜二千万年前から始まり、人類は数百万年前に出現したと言われていますが、人間が蜂の巣からハチミツを採取したことから両者の関係が始まりました。

MEMO
ちなみに、古代エジプト人はミイラをつくるために蜂蜜を使い、かのアレクサンダー大王は白蜂蜜の中に埋葬されたと言われています。また、クレオパトラは蜂蜜で化粧をしていたとも! ハチミツと人類の歴史は深いですよね~。

ニュージーランド×マヌカハニーの歴史

ニュージーランドという国の成り立ち

まず、ニュージーランドは13世紀にマオリ族がポリネシア諸島から渡って定住するまでは「人類未到の地」でした。すなわち、「世界史上で最後に人類が辿り着いた土地」ということになります。

そのため、生物や植物が独自の進化を遂げ、かなり独特な生態系を有しています。よく知られているのが、飛べない鳥「キゥイ」です。

ビッグベア

ちなみに、ニュージーランド人は自分たちのことを「キゥイ」と呼ぶんだ。

ニュージーランドにおける蜂蜜採取の始まり

ニュージーランドには在来種のハチが約28種存在すると言われています。しかし、いずれのハチも花粉媒介者としては優秀であっても、ミツバチとしては適しておらず、蜂蜜が採取されることはありませんでした。

しかし、1839年にイギリス人のシスターが2つのミツバチの巣箱を持ち込み、1843年にミツバチが持ち込まれたことからニュージーランドでのハチミツ採取の歴史が始まりました。

ビッグベア

ニュージーランドでハチミツを採るようになって約175年だよ。

ミツバチにとって最高の環境

ニュージーランドの森はミツバチにとって、とても過ごしやすい環境と言われています。

ミツバチが持ち込まれて以降、天然のミツバチの巣は、特にニュージーランド北島の北東部にあるベイオフアイランド地方において急速なスピードで増えていきました。そして、その地方はマオリ族とイギリス王権の条約(ワイタンギ条約)によりマオリ族の土地とて定められている場所でもありました。

1860年代には十分な量のハチミツが採れるようになり、土地の主権者であるマオリ族によってハチミツが取引されるように。

さらに、1870年代後半には、より商業的に効率的な蜂蜜採取のために、現在私たちが良く目にする形の養蜂箱がヨーロッパから導入されました。

ニュージーランド産マヌカハニーとモラン博士

マヌカハニー研究のはじまり

ニュージーランドはその豊かな自然から、味の良い数種類の蜂蜜がとれる国で、国民は蜂蜜に親しんできました。その中でマヌカハニーは、どちらかといえば香りと色が独特で人によって好き嫌いがあるとされる蜂蜜でした。

全く特別視されていなかったマヌカハニーですが、生物化学博士であるニュージーランド・ワイカト大学のピーター・モラン博士の研究によって一躍注目を集めるようになります。

自身の「蜂蜜による火傷の治療」の研究を進める中で、マオリ族がマヌカを治療目的に様々に使用していることに目をつけ、1981年にマヌカハニーに関する研究を始めました。そして、1990年代に同博士によって、マヌカハニーの類い希なる抗菌成分が明らかになり、マヌカハニーの存在が「ニュージーランドから世界に」知れ渡ることになったのです。

ピーター・モラン博士【余談】
モラン博士がマヌカハニーの研究を始めて間もない頃、結婚したばかりの奥さん(アリソンさん)がお湯をこぼして火傷を負ってしまいました。博士はすぐにハチミツを塗って処置を施したそうですが、ハチミツの塗った箇所はキレイに治った一方、塗り損ねた場所はひどい水ぶくれになったそうです。

モラン博士の奥さんは「彼のハチミツ熱はいつか過ぎ去るだろう」と密かに思っていましたが、冷めることはなく、生涯をマヌカハニーに捧げることに。結果的に、モラン博士はマヌカハニーを世界的な価値にまで押し上げ、ニュージーランドの蜂蜜界に多大な功績を残しました。

しかし、そんなモラン博士には秘密があり、マヌカハニーの味があまり好きではなかったそう。2013年、彼がKudos 賞を受賞したときのスピーチで明らかにされ、ユーモアたっぷりにこう語りました。

モラン博士

マヌカハニーを口にしたのは、決まって腹痛をこわした時だけだった。※イラストはイメージです

【まとめ】

  • STEP.1
    1843年
    ニュージーランドでハチミツ採取の歴史が始まる。
  • STEP.2
    1860年代
    マオリ族によってハチミツが取り引きされるようになる。
  • STEP.1
    1981年
    モラン博士が ニュージーランド産マヌカハニーの研究を開始!
  • STEP.2
    1990年代
    マヌカハニーの稀有な抗菌作用が明らかに。
  • STEP.5
    現在
    マヌカハニー界をリードする存在として君臨。

約30年前、モラン博士が研究に用いたマヌカハニーこそニュージーランド産のものでした。ニュージーランドの固有種であるマヌカの樹から採れたマヌカハニーです。

ニュージーランド産マヌカハニーの抗菌作用が発表されて以降、ニュージーランドでは国を挙げてマヌカハニーの価値と信頼性を高めるための取り組みが行われています。その結果、突出した存在として地位を確立できたのかもしれません。

ビッグベア

ニュージーランド産マヌカハニーが有名なのはモラン博士の存在。そして、ニュージーランドが国を挙げてバックアップしているのは大きいよね。

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